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大学院理工学研究科の寳田悠さんと理学部の伊賀上櫻子さんが中国四国植物学会第81回大会において「優秀発表賞(ポスター発表部門)」を受賞しました。【5月18日(日)】

新万博体育_万博体育足彩-外围平台7年5月17日(土)、18日(日)に新万博体育_万博体育足彩-外围平台で開催された「中国四国植物学会第81回大会」において、大学院理工学研究科博士前期課程2年の寳田悠さんと理学部理学科生物学コース4年の伊賀上櫻子さんが、理工学研究科の金田剛史講師の指導のもと取り組んだ研究の成果により「優秀発表賞(ポスター発表部門)」を受賞しました。

寳田悠さんは、「アサガオの蔓の巻き付きの際に形成されるフックについて―その役割とオーキシン応答の局在―」の演題で発表を行いました。この研究では、アサガオの蔓の先端に形成される鈎状(こうじょう)の屈曲に着目し、その形成にオーキシンの局在化が関与することを、オーキシン応答を視覚的に確認できる形質転換アサガオによる解析で明らかにしました。また、この屈曲が蔓の巻き付きに有利に働くことを示唆する成果を得ました。強固な幹をつくる代わりに、蔓植物が進化させてきた細長い蔓で他の物に巻き付いてよじ登るという生存戦略は、進化論で有名なチャールズ?ダーウィンも関心を持った現象です。寳田さんの研究成果は、この“蔓の巻き付き”のしくみの一端を解明し、有用な蔓植物を活用する道を開くものです。

伊賀上櫻子さんは、「FT遺伝子はタマネギの鱗茎形成に関与するのか?―葉における一過的な発現系を利用した解析法の検討―」の演題で発表を行いました。タマネギの鱗茎(りんけい)形成は葉で合成されるシグナル分子により促進されますが、形質転換体の作製が困難なタマネギでこのシグナル分子の活性を直接的に解析することは困難でした。この課題に対し、伊賀上さんはマーカー遺伝子を用いて検討を行い、生育中のタマネギの葉に効率良く一過的な遺伝子発現を誘導させる方法を開発しました。この一過的な発現系を利用して、このシグナル分子の有力な候補である FLOWERLING LOCUS T(FT)の鱗茎形成促進活性について調べ、タマネギ鱗茎形成の制御のしくみの解明に向けた成果を得ました。

本賞は、主として本人が行った研究成果についてポスター発表を行った学生、あるいは、40歳未満の若手研究者の中から選出され、表彰されるものです。発表後に行われた学会正会員による投票を参考に、選考委員会による審査を経て選出され、今回の受賞に至りました。

受賞した寳田さんと伊賀上さん

<大学院理工学研究科?理学部>